お客様へご案内 西予苔園の現在の状況 2023.08.10更新

コツボゴケ、販売開始しました

コツボゴケ [学術名:Plagiomnium acutum]の販売を開始しました。

昨年1年間を通してじっくりと栽培実験を行い、コツボゴケの生態的な特徴を把握しながら、季節ごとのコツボゴケの植物としての振る舞いも観察。そして、丸1年の栽培実験を経て安定栽培が可能となりましたので販売させて頂くこととなりました。

コツボゴケの特徴

コツボゴケは横に這うような匍匐茎(ほふくけい)と、真上に立ち上がるように伸びる直立茎(ちょくりつけい)の2種類の茎を伸ばす苔です。温かい時期には直立茎がどんどん伸びて立ち上がり元気に成長してくれます。

寒い時期に匍匐茎はじっくり横に這うように少しずつ伸びますが、その成長はかなり遅いです。ですが寒い季節にじっくり匍匐茎を蓄え、気温が上がる春以降には匍匐茎から直立茎が旺盛に生えてきます。

直立茎は夏から秋、冬の直前まで直立して伸び、増えていきますが寒さが強くなり乾燥が続くと徐々に萎れて消失していきます

そして、また匍匐茎のみの姿となり、冬の間は匍匐しながら寒さと乾燥に耐える、そんな苔です。

西予苔園のコツボゴケの特徴

一般的に流通しているコツボゴケでは栽培品種はほとんど見かけません。山採りのコツボゴケがほとんどだと思います。自生しているコツボゴケは泥のような水分が多く含む土壌に自生しているため、匍匐茎と直立茎も混在しており、土壌に絡むように生えているため観賞用にコツボゴケを使う際にはかならず土壌洗浄などを行います。

土壌洗浄すると綺麗な状態にはなりますが、洗浄の過程で直立茎が汚れた水に晒されます。この際に元々透き通るような透明感だった直立茎が少し淀んだような印象の発色に変わります。生えているままの圧倒的な透明感の感じが失われるのです。

西予苔園のコツボゴケは、良く育った直立茎のみをカットして採取するので、土壌洗浄などが必要なく出荷できます。無洗浄の状態で直立茎をお届けするため、育ったままの圧倒的な透明感を失うことなくお届けできます。西予苔園のコツボゴケは他とは一線を画す極上の透明感をもったコツボゴケです。

コツボゴケの育て方や扱い方、注意点など

苔テラリウムでの使い方

お届けするのは直立茎のみですが、苔テラリウムなどでは這わせるように寝かして使用したり、直立茎の特徴を活かし挿して立たせて使ってみたりと、幅の広い使い方が可能です。
横に寝かせた状態で使うことで、そのまま仮根を出し這うような匍匐茎のような振る舞いになります。

直立させるように挿して使用することで、キラキラした直立茎の透明感抜群の存在感を発揮してくれます。

苔テラリウムなどでは、横に這わせたり、上にかけあがるように石に這わせたりしてアクセント的に使われることが多い苔です。主役になることは少ないですが作品内に少しコツボゴケが入ることで、作品の中に躍動感と華やかさが加わる、名脇役的な振る舞いを見せてくれる苔です。

仮根を出しやすい

コツボゴケは、環境適応力が高いのか、直立茎を寝かせた状態で置いておくと、早いときには7日前後で茶色のヒゲのような仮根を生やすようになります。そうなると透明感抜群だった株が茶色のヒゲ模様となり、お届け当初のキラキラのコツボゴケではなくなってしまいます。

横に這うような使い方をする場合であれば、匍匐茎として美しく育ってくれるので良いのですが、再度使おうと少しの間保管しようと思っていたら、仮根だらけになっちゃった…。ということもあります。少し期間を置いて保管する場合は、仮根対策のため直立して立たせられるような容器に保管されると良いでしょう。

コツボゴケが好む環境

コツボゴケは水を好む苔ですが、完全に水浸しになるような環境では成長が止まり葉のキラキラ感も失われます。苔テラリウムの容器などで育てる場合はとても育てやすいですが、乾燥には極端に弱いです。

室内で苔テラリウム制作をする際にコツボゴケを扱おうと、少しの間トレーに置いておくとすぐに縮れてしまってびっくりされるくらい、乾燥には弱いので扱う際には注意してください。乾燥が進むと葉が縮れ痛みます。

コツボゴケのご購入はこちらから

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